見習い兵士 イグナイの場合【第4話】
【第4話】旅立ちの時
ここに召喚されて数日が過ぎた。
ご先祖様との修行はつづいていたのだが、その合間に召喚式なるもの、御剣老子の事など
教わった。
ご先祖様は、現世で俺の守護霊であったらしい。
その縁でこの時代にソウルプールを経由して、こちらの世界に肉体ごと転移できたのだそうだ。
肉体の組成は、人のイメージする力により再構築できるらしい。コピーを作るようなものだと勝手に解釈した。
これも「そうるえっじ」の力なのかもしれないが、詳しくはよくわからない。
御剣老子も、ご先祖様もその儀礼に必要なものを集め気を込めただけなのだという。
ご先祖様に至っては、このような出来事が起こるとは、思っていなかったらしく、俺が現れたこと自体驚愕の事実であったようだ。
ただ召喚式の手法が、真言の術に近かったようで、興味本位で暇つぶしにやってみただけのようだった。
御剣流の剣術については、型をみせてもらったが、体に染みついたものが邪魔をし、ついに体現できるには至らなかったが、対処法だけは学んだ。
最近では、一本取られることはほぼ無いまでになった。御剣老子は、ご先祖様とは別格の強さであるのだそうだ。
会って手合わせするのを想像すれば、武者ぶるいが止まらない。
ご先祖様は、宿舎の寺に寝泊まりし、目付役も特にいない。
俺自身は、この山の洞穴を住処として、野ウサギなどを刈って食い扶持とした。
修行は、早朝暗いうちから、日が昇りきるまでの数時間だけであった。
朝飯だけは、握り飯を持ってきてくれていたのが、ありがたかった。
軍で身に着けたサバイバル訓練にこれほど感謝したことはない。
とある日の朝、修行を終えたあと、ご先祖様が告げた。
幸村 「ふむ。今の一本は見事であった!
もはや私では力不足になってしまったようだな」
イグナイ 「いえ。そんなことはございません。まだ学ぶことはおおございます。」
幸村 「それとそろそろ お主がここにいることが、上杉方に知れても面倒じゃ。
わたしの周りには真田の忍びが常に護衛でついておるが、上杉方の忍びに
見つかることもあるやもしれぬ。
御剣老子を追って大陸に渡ってもらおう。この国を出るには、山を下り日本
海を渡り壱岐/対馬を経由して台湾へと向かうルートがある。
そこまで案内役をつけよう。路銀もその忍びに渡しておる。」
イグナイ (ふむ。戦国時代を見て回るのも楽しそうだ。)
「分かりました。ここはご指示の通りに致しましょう!
で其のものは、どちらにいらっしゃるので?」
幸村 「わが真田郷は、忍びの里よ。
うちのものの中でも、御剣老子を特に慕う者がおる。
流花よ。姿をみせい!」
すると崖の上から、人影が浮かびふわりと羽衣のようにふんわりと降り立った。
何とも美しい女性だった。
流花 「若様こちらに!ただ共連れの実力拝見仕りたく存じます。
一手よろしいか?」
彼女は鋭い眼光でこちらを見据えると、美しい所作で立ち上がり、構えた!
ここは立ち会うしかないようだ。忍びの剣にも興味があった。
イグナイ 「承知した。いざ参られよ!」
ここに召喚されて数日が過ぎた。
ご先祖様との修行はつづいていたのだが、その合間に召喚式なるもの、御剣老子の事など
教わった。
ご先祖様は、現世で俺の守護霊であったらしい。
肉体の組成は、人のイメージする力により再構築できるらしい。コピーを作るようなものだと勝手に解釈した。
これも「そうるえっじ」の力なのかもしれないが、詳しくはよくわからない。
御剣老子も、ご先祖様もその儀礼に必要なものを集め気を込めただけなのだという。
ご先祖様に至っては、このような出来事が起こるとは、思っていなかったらしく、俺が現れたこと自体驚愕の事実であったようだ。
ただ召喚式の手法が、真言の術に近かったようで、興味本位で暇つぶしにやってみただけのようだった。
御剣流の剣術については、型をみせてもらったが、体に染みついたものが邪魔をし、ついに体現できるには至らなかったが、対処法だけは学んだ。
最近では、一本取られることはほぼ無いまでになった。御剣老子は、ご先祖様とは別格の強さであるのだそうだ。
会って手合わせするのを想像すれば、武者ぶるいが止まらない。
ご先祖様は、宿舎の寺に寝泊まりし、目付役も特にいない。
俺自身は、この山の洞穴を住処として、野ウサギなどを刈って食い扶持とした。
修行は、早朝暗いうちから、日が昇りきるまでの数時間だけであった。
朝飯だけは、握り飯を持ってきてくれていたのが、ありがたかった。
軍で身に着けたサバイバル訓練にこれほど感謝したことはない。
とある日の朝、修行を終えたあと、ご先祖様が告げた。
幸村 「ふむ。今の一本は見事であった!
もはや私では力不足になってしまったようだな」
イグナイ 「いえ。そんなことはございません。まだ学ぶことはおおございます。」
幸村 「それとそろそろ お主がここにいることが、上杉方に知れても面倒じゃ。
わたしの周りには真田の忍びが常に護衛でついておるが、上杉方の忍びに
見つかることもあるやもしれぬ。
御剣老子を追って大陸に渡ってもらおう。この国を出るには、山を下り日本
海を渡り壱岐/対馬を経由して台湾へと向かうルートがある。
そこまで案内役をつけよう。路銀もその忍びに渡しておる。」
イグナイ (ふむ。戦国時代を見て回るのも楽しそうだ。)
「分かりました。ここはご指示の通りに致しましょう!
で其のものは、どちらにいらっしゃるので?」
幸村 「わが真田郷は、忍びの里よ。
うちのものの中でも、御剣老子を特に慕う者がおる。
流花よ。姿をみせい!」
すると崖の上から、人影が浮かびふわりと羽衣のようにふんわりと降り立った。
何とも美しい女性だった。
流花 「若様こちらに!ただ共連れの実力拝見仕りたく存じます。
一手よろしいか?」
彼女は鋭い眼光でこちらを見据えると、美しい所作で立ち上がり、構えた!
ここは立ち会うしかないようだ。忍びの剣にも興味があった。
イグナイ 「承知した。いざ参られよ!」
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