見習い兵士 イグナイの場合 【第1話】

プロローグ
西暦2035年 
共産主義連合軍特殊部隊 CRN に
さらわれた俺は、目が覚めると強化人間として改造され、
極東暗殺部隊 ダルダロスに配属された。
何人殺したかわからない。平和に暮らす要人たちの家族の断末魔が、耳から離れない。
一晩も熟睡できる日はなかった。
ある日 日本の自衛軍将校暗殺の任務中、
突然脳が熱くなり体が動かなくなった。
強化薬の副作用らしい。
寿命が来ると筋肉が弛緩し、突如体が石のように固くなりこと切れるらしい。
俺にもついにその時が来たようだ。要人のクビをはねようとした瞬間の出来事だ。
当然こちらの脳天をレーザー銃に撃ち抜かれて倒れたのだった。
そして恐ろしい漆黒の闇に包まれていた俺は、天から落ちる一筋の光に照らし出されている。
まぶしいが、温かく安らぐ光だ。
もう10年も味わえなかった安らぎに身を浸した。
しばらくすると声が聞こえる。
「己の闇を打ち払え。さすれば、もうしばしの生を謳歌できるようにしてやろう!」
そして目覚めた目の前には自分によく似た男が立っていた。修羅の時間の始まりだった・・・


コメント

人気の投稿